CASE314 現状では借入金返済ができない

【相談:現状では借入金返済ができない】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 K社
●業   種 中古車販売
●所 在 地  那覇市
●資 本 金 個人事業
●創   業 2012年
●従 業 員 数名

【相談内容】

以前にもよろず支援拠点のアドバイスを受け、経営改善を図り赤字から黒字へ転換できた。しかし依然として手元資金は乏しく、仕入れ資金が足りない。半年後には借り入れの元金返済が始まるが、現状では返済ができない。

【内容:借り換え・ネット活用で】

まず店舗と展示場の二か所の賃貸料負担のうち店舗を閉鎖して中古バスを利用した事務所を展示場に設置して経費を削減した。家賃の圧縮が図られた結果、昨年の上半期の半年間で何とか赤字からは抜け出すことができた。しかし、コロナ禍の中で売上は顕著な回復はできていない。

沖縄振興開発金融公庫のコロナ関連融資と保証協会のセーフティネットによる借換え融資と新規融資を相談した方がよいと判断。金融機関に相談する際は、現在リスケをしている融資は新型コロナウイルスの影響前の融資であったこと、また仕入れ資金がないために1台しか売上が出来ないことなどを丁寧に説明するようアドバイスした。

赤字の解消など、順調に経営改善が進んでいるとの評価が金融機関から得られ、リスケ中の金融公庫と保証協会付き民間銀行からの借入が、3年間の元金支払い据え置きで実現できた。新規借入とリスケができたことにより仕入れ資金の確保が可能になった。相談時には月1台しか販売出来なかった中古車が、その後は5台まで販売を増やすことができるようになった。

売上拡大のための情報発信に関して、開業してから毎日更新していたブログについては、書き方についてアドバイスを実施したところ、ブログサイトへの来訪者が1000名を超えた。その影響で店舗来店者数や販売台数も増えて行った。

経費削減と売上増との効果で黒字へ転換することが実現できて、伸び悩んでいた車両販売も再び拡大することできた。オークション等で直接仕入れた車両を修理して販売する場合は経費が掛かり利益は出ない。そこで、低価格車販売の「車のアウトレット」として紹介、ターゲットを絞り込むブログによる情報発信の継続で周知が行き渡り着実に売れて行った。それにより厳しい状況を何とか乗り越えることができた。

相談者はアドバイスを受けた時には「店舗の閉鎖は正直『どこかで笑われる』『お客様が来るのか?』というマイナスイメージがあった」と言う。結果として経費を抑える事が出来き、以前にもまして来店者数や販売台数も増加した今は「体裁よりも今が大事だ」と気付いていただいた。コロナ禍の続く中で、県民の足としての安い車両販売を続けられるよう今後もよろず支援拠点としてサポートしていきたい。

県よろず支援拠点サブチーフコーディネーター・金城力)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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