CASE315 コロナ禍の事業再開

【相談:事業課題の整理と対応】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 たきもの屋 薫る風
●業   種 小売業(お香専門販売、お香教室)
●所 在 地  那覇市
●資 本 金 個人事業
●創   業 2012年12月
●従 業 員 1名

【相談内容】

昨年度まで子育てに介護で事業は休業状態であった。これからというタイミングで、コロナ禍の影響によって通常の売上が見込めない状態となっている。これを機に事業整理と乗り切るための取組と強化手法を相談したい。

【内容:補助金理解し商品開発】

たきもの屋薫る風は線香や練香、香袋などお香関連商品を販売している県内唯一のお香専門店である。代表の西田美生氏は東京で「香司」(お香の調香師)の資格取得後、8年前に那覇市でお香専門店を開店、お香を主とした販売やお香教室、ワークショップ等を行い、店舗を運営している。

コロナ禍の影響を受け、昨年5月頃からよろず支援拠点へ相談に訪れるようになった。資金繰りや商品開発、支援施策など、様々な経営課題を他のコーディネーターと共にアドバイスさせてもらった。

まず現状の資金繰りがどうなっているかを確認した。その上で、補助事業を活用した新商品開発について、補助金の範囲の中で活用できるもの、できないものは自己資金で賄うべきものに整理して、相談者に理解してもらいながら申請書等を作成してもらった。

その後、支援事業や補助金申請の状況、新商品開発の進捗、融資の進展などを、その都度相談者から報告と相談を受けていった。具体的にどのように対応した方が良いかを、電話、ZOOM等で頻繁にやりとりして、一つずつ課題を解決していった。おかげで補助金や持続化給付金も無事に受給でき、新商品開発については、無事商談していた先との取引に繋がり、現在新たな商品の開発に着手している。

懸念していた資金繰りに関しては、金融機関に融資を申し込んでいるものの、事業自体を休んでいたので実績がない点が気がかりだった。融資窓口に、前年度まで子育てと介護に時間を取られていて休業していたこと、これまで進めてきた事業の整理を丁寧に説明し、今後の展開計画提示できたため、金融機関の理解が得られ無事希望額に近い額の融資を受けることができた。

西田氏はしっかりと会社の現状と向き合い、金融機関や支援機関への相談も誠実にしっかりと行っていたことが今回の結果に繋がった。現在も新たな取組を計画する等、とても精力的に活動している。一人で全て対応しているため、子育てや介護等も含め、家庭とのワークライフバランスが今後の「課題」である。バイタリティのある西田氏であればしっかりと対処できると確信している。そのためによろず支援拠点としても引き続きサポートしていきたい。

問い合わせは たきもの屋 薫る風、電話098-863-7395

県よろず支援拠点コーディネーター・石垣 博也

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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