CASE359 シークヮーサーを丸ごと商品化

 

【相談: 特産物のシークヮーサーで村を元気にしたい】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 合同会社わーけーまちや
●業   種 販売
●所 在 地   大宜味村
●資 本 金 非公表
●創   業 2021年7月
●従 業 員 5人以下

【相談内容】

 完熟したシークヮーサーの果実、黄金(クガニ)を丸ごと使った商品化を考えている。現状の自分たちの発想したものが実際にどのように商品として販売まで持っていけるか、指南してほしい。

【内容:手作業のコストを圧縮】

【回答】

会社名の【わーけまちや】とは、私たちのお店という意味で、山城初子代表をはじめ大宜味村の農山漁村生活研究会の女性たちが、個人事業を法人化して地域のPRや特産品開発などを実践している。

シークヮーサーの完熟した黄金(クガニ)を活用して新たな特産品を開発したいとのこと。完熟果実は日持ちも悪く店頭に並ぶことも少なく認知度も低い。このデメリットを、果皮まで活用すればフードロスの削減になるポジティブな発想に逆転。果実や果皮を丸ごと活用する斬新な商品が提案されたが、加工方法や販売などの課題は多い。

加工行程は、一個ずつ鋏をいれ手で搾り種をとり、労働時間も作業コストもかなりかかる。そこで、他県からゆず搾り器具を取り寄せ、地元の木工業者に改良を依頼して一度に複数個搾れるものを開発し、作業効率と製造原価の圧縮に成功した。シロップ漬けの製法も品質が安定する加工法を提案。賞味期限も根拠設定のノウハウを伝授。パッケージデザインでは、地元参加型で個性的な商品を目指した。

こうしてメンバーの熱い想いの詰まった「丸ごと完熟シークヮーサーマーマレード」と、「丸ごと完熟シークヮーサーたっぴら菓子」の2商品が完成した。添加物ゼロで栄養の詰まった自慢の手作り商品である。

県内の新聞2社へ開発秘話などを記事にしてもらい、そこから告知、周知活動を展開した結果、製造した商品はほとんど完売した。今期の収穫に合わせての製造に着手したところである。まだまだ販売計画づくりなど課題は山積なので引き続き支援していきたい。

さらに先日、隣の国頭村のチョコレート製造会社との事業連携の話もあり、やんばるでの業種連携が地域の持続可能な開発につながることを望みたい。

問い合わせはわーけーまちや、電話090-1944-0874

県よろず支援拠点コーディネーター・渡具知豊)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

 

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