CASE360 新規でトマト農家始めたい

【相談: 新規でトマト農家始めたい】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 トマタツファーム株式会社
●業   種 農業
●所 在 地  うるま市勝連南風原
●資 本 金 非公表
●創   業 2021年6月
●従 業 員 1人

【相談内容】

 本土の研修先で学んだ沖縄にない技術を活用し、沖縄で大玉トマトの周年栽培を行いたい。投資額が多く資金調達に四苦八苦しており、資金調達方法について補助事業の活用も含めて相談したい。

【内容:クラウドファウンディング取り組み資金調達】

【回答】

代表の新里龍武さんは、スポーツ一筋で県外の大学へ進学した。卒業後一旦はそのまま就職したが、これまで敬遠していた両親が営む農業に目を向け、自身も農業に参画したいと思うようになった。兵庫県の農園で研修生として一年半トマト栽培を学び、研修終了後に沖縄で創業する夢を実現するため、農地を探すところから始めた。しかし土地の確保や施設を建てるための資金の調達が難しく、新規就農に関する支援制度や補助事業の活用について相談に訪れた。

新規就農で活用できる支援制度の申請を進めたが、創業前だと補助事業の活用が難しい。しかし相談者には事業を実現させるための強い思いがあった。そこで、沖縄における事業の新規性の視点から、市場性を把握することができ、なおかつ事業開始前の認知度向上も可能なクラウドファンディングの活用をしてみてはどうかとアドバイスした。

新里さんは自身でクラウドファンディングに取り組み、今年3月には500万円の資金を調達した。また沖縄振興開発金融公庫からの新規就農者向けの融資も4月に決定し、ハウスの建築を8月より着手することができて、今年11月には無事開園に漕ぎつけた。

相談者は自分の行いたい農業に対しての強い情熱があり、実行するための行動力があった。夢への第一歩を歩み始めた新里龍武氏の熱い思いが詰まった、新鮮で安全なトマトをぜひ一度ご賞味いただきたい。

コロナ禍に見舞われて以降、農業をしたいという相談者が多い。だが、農業への参入は容易ではなく様々な障壁がありハードルは高い。最終的には自身の強い意志と農業への情熱が重要である。新里さんは、一歩ずつ着実に前に進むことで、これまでの壁を乗り越えることができた。前途にはまだ新たな壁があると思うが、必ず乗り越えられると信じて支援していきたい。

トマタツファーム株式会社のfacebookInstagram

県よろず支援拠点コーディネーター・石垣 博也)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう