本・支店違う価格 統一したい【よろず相談カルテファイル0025】

【相談:ホテル出店料と本店との価格差】

自宅兼本店と、ホテルの店舗の料金を、どう設定すればいいか悩んでいる。
ホテルは出店料が発生するので、料金に上乗せしないと利益が出ない。
価格の違いを統一したいがどうすれば良いか。

企業名      М店
業種      エステサロン
所在地      離島
資本金     個人事業主
創業       不明
従業員      8人

客納得なら引き上げも

 

【回答:消費者評価で価値を決める】

商品やサービスのプライシング(価格設定戦略)は、単純にコストに利益を積み上げる「コストプラス方式」で決められるものではない。近年は消費者の側がその価値を決める「カスタマーバリュー」の方式が浸透してきた。

競合他社の製品の価格、需要と供給の関係も大きな影響を与える。異なったターゲットを獲得するため、あえて製造コスト割れの価格で販売する場合もある。商品やサービスの価値を売ると考えると、価格を消費者が納得して支払う対価が適正価格である。

相談者は最初に自宅でこのビジネスを始めたために、コストの中には店としての家賃や出店料を入れていなかった。しかし、ホテルは出店料がかかるので利益が薄くなってしまい、料金を引き上げせざるを得なくなってしまった。本店(自宅)の料金は引き上げしていないので、ホテルと本店の両方を利用するお客様から「なぜ値段が違うの?」という質問が出る。もちろん正直に「ホテルは出店料が出るので」と説明して納得してもらっている。

この場合、同じ施術内容ではあるが、両者の違いは出店料だけではない。本店はもともと住居であるためコストは発生していない。しかし、2階にある施術室はホテルより広くてゆったりとしていて、何より窓から美しい海を一望できるロケーションはリラクゼーション効果が高い。ホテルの店舗より、ぜいたく感がある。

一方、ホテルは宿泊した顧客が施設内でサービスを受けられるという利便性がある。両者ともに違う価値が存在する。今でも利用者の数は価格の高いホテルの方が多い。したがって本店の料金をホテルと同一の料金にしても問題はないとの結論になった。

消費者が評価した価値に見合うプライシングは、その価値を創造するためにかけた目に見えない投資に対する対価である。

本店は自宅とはいえ、土地の取得費用や建築費用は潜在的にかかっているのである。
何よりも、きれいな景色は何物にも代えがたい価値の一つである。

※この記事は2015年4月5日の沖縄タイムス(日曜版)『よろず支援拠点カルテ@沖縄』からの転載です。

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