ブランド構築、WEB活用で販路拡大の支援事例

米

【相談;独自ブランド米の販路を拡大したい】

県内のスーパー、飲食店に「独自ブレンド米」の卸しの老舗で、新たな販路を拡大するために、自社のBI(ブランド・アイデンティティ)の構築や、テレビ・ラジオCMなどの訴求を行っているが、販路拡大に結びついていない。新規販路獲得のための助言が欲しい

相談事業者基本情報

企 業 名   とけし商事株式会社
業   種   食品卸し事業
所 在 地   北谷町
資 本 金   5000万円
創   業   1952年
従 業 員    9人

【回答;広告の費用対効果から営業活動の効率化を見直す】

マイスターブレンド米でブラインド構築

“三ツ星お米マイスター”を取得している「お米のとけし」は、お米一筋60年の老舗である。近年、県内への大手チェーンや大型商業施設の進出、取引先の廃業などで、売上の減少を危惧し、「三ツ星お米マイスター」を取得。テレビ・ラジオCMや、こだわりの「マイスターブレンド米」などのブランド構築を進め、競合との差別化を図ってきた。

現状の課題とリソースを見直す

テレビ・ラジオCMは同社の認知度を広める上で効果はあったが、CMによる費用対効果は特に計測していない。売上のアップに結びつけるには、営業活動についてのさらなる工夫が必要だと考えている。同社の営業活動としては、配達を行っている社員が配達の合間に飛び込み営業をしているが、社員の負担も大きい。
Web集客については、週に1回程度、お米にまつわるコラムの記事を更新しており、検索エンジン経由のアクセスから、問い合わせがたまにあるとの事。

そこで、同社の課題や現状のリソース(資源)を抽出してみると、

①テレビ・ラジオCMにより認知度は高まったが効果が不明
②BI(ブランド・アイデンティティ)の構築には手応えを感じている
③飛び込み営業による時間・労力の負担が大きい
④Webサイトからの見込み客の獲得を逃している

などが考えられる。

そこで今あるリソースを活かし、課題解決のベストプラクティス(最も効率の良いプロセス活動)について、すぐに実行できる範囲で提案した。

課題解決のベストプラクティスで営業活動を効率化!

まず、CMによりある程度BI構築の効果や取引先への信用度は高まったと判断して、「直接見込み客にアプローチできる反応率および費用対効果の高い営業体制の仕組み作り」を提案した。例えば、電話によるアポイント営業である。

それにより、レスポンスがあった見込み客にだけにピンポイントで営業を掛けられるので、無駄な工数が削減でき成約率の向上が見込まれる。また、自社の強みを訴求できる小冊子を営業ツールとして作成し、営業が見込み客に渡すことにより、相手の課題解決のヒントとなれば、後日問い合わせが来る可能性は高まる。

Webマーケティングについては、「お米マイスターコラム」などの読み物としてもコンテンツは充実しているので、そのままマメに更新を続けることと、Webサイトへのアクセスを見込み客リストに替えるメールマガジン登録・配信システムの導入の提案をした。


さて、米の卸し業としては、自社商品のブランド化などのユニークな活動を行っている、とけし商事株式会社の取り組みをご紹介しましたが、いかがでしたか?

なお、とけし商事株式会社は、飲食店、スーパー以外にも、個人向けの小売りも多少は扱っているとの事なので、お米マイスターのこだわりについて、是非Webで確認していただきたい。

特に「お米マイスターコラム」は、お米にまつわる「食」の情報や県内の飲食関連の情報などの興味深い記事があり、オススメです。

お米のとけし 電話 098-936-8900
ホームページ:http://www.tokeshishoji.jp

 

この記事は2015年5月24日の沖縄タイム(日曜版)『よろず支援拠点 カルテ@沖縄』に掲載された記事からの転載です。なお、文中の敬称は省略させていただいております。

Written by hatake
(沖縄県よろず支援拠点サブコーディネーター)

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