CASE307 小売り店30年 急速に経営悪化

【相談:小売り店30年 急速に経営悪化】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 非公表
●業   種 小売業
●所 在 地  非公表
●資 本 金 個人事業
●創   業 70年以上
●従 業 員 2人

【相談内容】

約30年間、地域に根差して小さなスーパーを続けてきた。近隣に大型スーパーやコンビニエンスストアが立て続けにオープンした影響を受けて売上が激減、経営が急速に悪化している。実は今月の電気代も払うあてがない。

【内容:廃業は新たなステージの始まりである】

 「今月の電気代も払えない」という相談から始まった。かなり深刻な状態であると受け止めて、4つのポイントに重点を置きヒヤリングを開始した。①月間売上、②借入金をはじめ債務の全体状況、③現在の資金繰り、④金融機関との関係などを確認して行った。慢性的な赤字経営の状態で、すでに現金が尽きかけている。高齢な経営者夫妻の生活自体が窮しており、対応を急がなければならない。

まずは、3つの事を取り掛かるよう助言した。最初に金融機関への連絡と相談をする事、金融機関からの協力の有無が今後を左右するためである。二つ目に全ての支払いを一時止めて手元資金を確保する事が必要である。無一文になって身動きが取れなくなる事を避けるのが目的である。三つ目に所有資産で現金化できる物の確認することである。

課題の解決に向けて、確保した現金を切り崩しながら相談を続けた。当初は経営改善に向け検討していたが、店舗の経営環境や債務状況だけでなく、経営者の年齢と後継者不在で経営再建は困難である。最終的には廃業に向けた動きへ切り替える事を相談者に理解していただいた。

店舗周辺の開発が進み大手の競合が多数出店している地域では、価格競争などで小規模な相談者の店では商売がじり貧になると見込まれる。また、相談者が高齢であることと奥様の体調も悪く寝込みがちであり、そして後継者不在なこと。一方、店舗兼住宅に資産価値があると判断。資産を処理し債務を整理した後に現金が一部残る見込みがあるなどの理由で、廃業の道を選択した。

 廃業に向けた支援として、①金融機関への説明と協力依頼、②売却資産の選定と売却、③廃業後の相談者夫妻の生活設計、④廃業行動計画の策定などに取りかかった。

不動産売却に時間がかかり、廃業への取組を開始してから1年半程掛かり廃業する事ができた。相談者の生活設計についても何回も作り直した。想定外の税金問題も浮上、元々同店舗は再開発での立退きを受けて建替えられている関係で、多く税金を支払う必要があったのだ。

 相談者は現在、新しい住まいで新しい生活をはじめている。廃業は終わりでない。次のステージの始まりだと相談者に教わった。

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。

県よろず支援拠点コーディネーター・赤嶺輝昌)

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