CASE320 「鶏でんぷ」の販路拡大したい

【相談:「鶏でんぷ」の販路拡大したい】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 琉球酥本舗
●業   種 食品製造業
●所 在 地  那覇市奥武山
●資 本 金 1000万円
●創   業 1958年
●従 業 員 5名

【相談内容】

中国では明代から食されてきた「でんぷ(田麩)」。自社で国産若鶏胸肉を使い新しく「鶏でんぷ」を開発したが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり販売が伸び悩んでいる。今後の販路展開について相談したい。

【内容:国内向け情報発信強化】

有限会社琉球酥本舗の高田名珠社長は、琉球銘菓の「琉球酥」を60年以上も作り続け、今なお現役で商品開発の現場で活躍している。こだわりは全ての商品が手作りで、防腐剤・人工甘味料等一切使用せず、健康に良い安全な商品をお客様に提供し続けること。これまで沖縄の産業まつり県知事賞や全国菓子大博覧会副総裁賞などを数多く受賞し、県内外で高く評価されてきた。銘菓に加え、昨年新たに開発した「鶏でんぷ」が那覇市の名物惣菜として令和元年度那覇の物産展那覇市長賞優秀賞を受賞した。

「鶏でんぷ」は国産若鶏胸肉を丁寧に皮筋を除き、海塩、醤油、上質なザラメ、食用菜種油で仕上げている。丁寧に手作りしているため、類似商品に比べ美味しさは群を抜いている。しかも無添加の高タンパク質栄養食品である。しかし添加物を一切使用していないため賞味期限が冷蔵保存で30日と短く、今は自社店舗のみでの販売に止まっている。さらに、コロナ禍による外出自粛の影響で売り上げが伸び悩んでいる。海外も含め販路を広げ売上を拡大していきたいと相談に訪れた。

短い賞味期限と冷蔵保存だと海外輸出には向かない。一方、高栄養や食べやすさは離乳食や介護食のニーズが高い。海外展開より県内や県外など国内での販路拡大に注力することをお薦めした。まず、昔から琉球酥本舗を利用してきた身近な既存顧客へサンプルを付けた新商品の案内や店頭などでの試食販売を提案し、実行された。次に、自社店舗のみではなく県内のこだわりのあるスーパーなどへの卸販売を提案した。また、店舗への集客においては情報発信が重要で、広告広報戦略やグーグルマイビジネスを活用した商品情報の紹介、既存のウェブサイトの改善もアドバイスしている。

高田社長は店舗での予約販売を受けながら、自ら新商品を周知させるためのチラシの企画制作、ネット上の情報発信を取り組んでいる。よろず支援拠点も引き続き当社の売上拡大をサポートしていきたい。

お問い合わせは琉球酥本舗、電話098-857-7711まで。

県よろず支援拠点コーディネーター・林玲)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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